小6の感性を破壊したジャンルレスアルバム 「ИATURAL / ORANGE RANGE」

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「クリスマスプレゼントでORANGE RANGEのアルバム買ってもらうわ。」

「は、お前アホ?普通ゲームだろ。」

初めてCDを買ってもらった小6のクリスマス

下校中に友だちからアホ扱いされながらも、小6の冬に当時リリースされたばかりのORANGE RANGEの3rdアルバム「ИATURAL」を買ってもらいました。

それまでは遊戯王カードやパワプロくんを買ってもらってましたが、従姉妹にダビングしてもらった2ndアルバムのmusiQが良すぎてずっと聴いていたので2005年のクリスマスは新譜のИaturalを一本釣りすると決めていたのです。

2005年のORANGE RANGEといえば、「*〜アスタリスク〜」から始まり「ラヴ・パレード」、「お願い!セニョリータ」、「キズナ」と爆売れしたシングルばかりだったのでこれらが1枚で聴けるИaturalはコスパの極みでした。

Иaturalを手に入れてからは学校が終わって帰宅するやいなや、シングルカットされた曲をとにかく聴きまくりました。

そしてあるときから、このアルバムを1曲目から順番に聴くようになったのです。

初めて出会う音楽たち

musiQの傾向から、シングルカット以外はふざけまくるだろうと思っていたので1曲目の「yumekaze」でよくわからない感情になりました。そもそも僕はそれまで音楽をほとんど能動的に聴いておらず、音楽というのは激しい曲とバラードの2種類くらい(あとは合唱曲とか国歌とか)の解像度だったため、未知のものに触れたような感覚に陥りました。

その後「雨」でいきなりオシャレになったかと思えば「sunrise」「re-cycle」でまた1曲目のような浮遊感に回帰し、さらには琴のサンプリングがぶち込まれた「U topia」があったりと、とにかくよくわからないけどめっちゃ良い!という感情でアルバムを聴き切りました。

実際、2005年あたりはヒップホップやミクスチャーが流行っていた時期なのかもしれませんが、ORANGE RANGEのコード感や展開はいつの時代に聴いても特殊だなと感じます。

また、このアルバムは最後の曲が終わった数分後に既存曲のRemixがいきなり流れ出す仕掛けになっており、再度ひっくり返りました。当然小6にRemixの文化などわかるはずもなく、聴いたことのある曲がぐちゃぐちゃになっており、ただただ恐怖でした。

ИATURALを聴きまくった結果

初めて聴き込んだアルバムがこれだったので、アルバムにこういったよくわからない音楽がたくさん詰め込まれているのは普通のことだと思いながらその後も過ごしていました。

数年後、インターネット経由でいろんな音楽を聴くようになるのですが、特定のジャンルにハマってずっと聴くというよりもいろんなジャンルの好きな曲だけを聴くというような楽しみ方をするようになりました。なのでどういうジャンルが好きかと聞かれるといつも困ります。

ギターを買ったり、作曲を始めたりしてもこのジャンルを弾きたい、作りたいという明確な目的はなく、とりあえず面白そうだったら取り入れるという考え方になりました。これは、初っ端の音楽体験がИATURALだったからではないかと今になって思います。

ではなぜ、ORANGE RANGEがここまでジャンルレスの音楽性なのか。

これはИATURALに出会ってから18年後、彼らの地元であるコザでLIVEを観たときに明白になりました。

それについてはまた別の記事で書きたいなと思います。

文責 DJ Hato